せいやパパです!
育休を取ると収入の減少や仕事のブランクなどのデメリットがありますよね。
それらのデメリットを軽減できる半育休という働き方をご存じでしょうか。
育休を取りつつ少しだけ働く働き方です。
半育休がまだまだ浸透しておらずルールも複雑です。
半育休の取り方、メリット・デメリットをしっかり理解しておきましょう。
②半育休を取る方法
③半育休のメリット
④半育休のデメリット
半育休とは
育休を取りながら少しだけ働く働き方を半育休と言います。
少し働くことで収入の減少や仕事のブランクを軽減することができます。
「時短勤務と何が違うの?」と思うかもしれませんが、時短勤務は勤務時間が短いだけで勤務パターンが決まっていますよね。
それに対して半育休は一時的・臨時的にしか働けません。
具体的には以下の3つの条件を守る必要があります。
半育休を取る方法
半育休を取るための手順は2つです。
まずは通常通り、会社を通じて育児休業の申請を行います。
育休に向けて業務の引継ぎなどを進めましょう。
育休が始まったら基本的には働くことができませんが、下記のすべての条件に当てはまる場合は働くことができます。
この条件の範囲内で働けるように会社に業務を調整してもらう必要があります。
条件を違反してしまうと育休中とみなされず、社会保険料の免除や育児休業給付金の受給ができなくなるので注意が必要です。
正しく半育休を取得するため1つずつ詳しく確認していきましょう。
①1か月の就業日数を10日(10日を超える場合は80時間)以下にする
まずは就業日数と就業時間に関する規定です。
少しわかりづらいですが、下記を同時に満たしてしまうと育休中とはみなされないというルールです。
ちなみに片方だけなら問題ありません。
例えば1日9時間労働で10日働いた場合。
このケースだと②は満たしていますが、①は満たしていないため問題ありません。
逆に1日4時間労働で15日働く場合、①は満たしていますが②は満たしていないため、こちらも問題ありません。
②育休開始前の1ヶ月の賃金の80%以上もらってはいけない
次は賃金(給料)に関するルールです。
半育休で働く場合、給料が多すぎても育休中とみなされません。
そのラインが1か月の賃金の80%未満です。
ちなみに1か月の賃金とは手取りではなく総支給額(額面)です。
例えば育休前の1か月の総支給額の平均が30万だとすると、24万(30万×80%)未満になるように抑える必要があります。
恒常的・定期的な就労はできない
就業日数・就業時間・賃金の条件を満たしていても、育休中とはみなされないことがあります。
それが働き方に関するルールです。
それは恒常的・定期的な就労ではない働き方ではないといけないというルールです。
恒常的・定期的な就労とは、決められた時間帯や決められた曜日に働くことを指します。
「毎週金曜日の定例会議に参加する」なども恒常的・定期的な就労とみなされるため注意が必要です。
半育休のメリット
半育休のメリットには次の3点があります。
1つずつ詳しく説明していきます。
①収入が減りづらい
育休中は収入が減ってしまうのがネックという人も多いのではないでしょうか。
半育休で育児休業給付金+給料をもらえば、最大で1か月の賃金の8割をもらえます。
手取りで考えればほぼ100%もらえます。
ただし、ボーナスは減る可能性が高いです。
ボーナスは会社によってルールが違うため、育休取得前に必ず確認しておきましょう。
育休中にもらえるお金はこちらの記事でも解説しています。
②仕事の引継ぎがしやすい
日頃からやっている業務は引継ぎがしやすいですが、年に数回だけ発生する突発的なトラブル対応は引継ぎが難しいですよね。
そのため、突発的なトラブル対応時のみ出勤するようにしておけば引継ぎが簡単になります。
突発的なトラブル対応は恒常的・定期的な就労とはみなされないため、トラブル時のみ対応するのは半育休とも相性がいいです。
③社会との繋がりがなくならない
育児をししていると、子どもやパートナーとしか話す機会がなくなり社会的な孤立感を感じる人も少なくありません。
また、仕事から離れると「自分は社会に必要ないのではないか」と感じてしまう人も居るようです。
臨時的にでも仕事をしていれば上司や同僚と接する機会がありますし、仕事をして社会貢献することで社会的な存在意義も感じやすいでしょう。
半育休のデメリット
次は半育休のデメリットを説明していきます。
半育休のデメリットは以下の4点です。
デメリットを確認しておかないと、半育休を取った後に「こんなはずじゃなかった!」と後悔することになりかねません。
デメリットを正しく理解しておきましょう。
①子どもと過ごす時間が減る
一時的・臨時的とはいえ仕事をするため、その間は子どもと接する時間が減ってしまいます。
子どもが寝ている間に仕事をすることもできなくはないですが、会社の都合もあるので自分が働きたいタイミングだけ働けるわけではありません。
②突発的なトラブルに対応できない可能性がある
定期的な働き方ではないとはいえ、「次は○日に出勤」のように事前に出勤日を決めるケースもあるでしょう。
その日に子どもが熱を出してしまったらどうなるでしょうか。
半育休を認めてもらえるということは育児にかなり理解がある職場だと思うので、子どもの看病を優先させてもらえるかもしれませんが仕事は誰かに頼むことになりますよね。
育児も仕事もトラブルがつきものですが、トラブルが重なってしまえばどちらかしか対応できません。
結局どちらも中途半端な対応になってしまう危険性があります。
③実質ただ働きになってしまうことがある
育休中に働くことで給料と育児休業給付金をもらうことができます。
しかし、給料と育児休業給付金の合計は育休前の1か月の賃金の80%が上限です。
育休開始から半年間は1か月の賃金の13%、半年以降は1か月の賃金の30%を超えると、超えた金額に応じて育児休業給付金が減ってしまいます。
育休開始から6か月以内・月給30万だとすると、30万×13%(3万9千円)以上もらった場合は給付金の金額が減ってしまうため3万9千円を超える分は実質ただ働きになってしまいます。
子どもと過ごす時間を削って働いているのに、ただ働きになってしまうのは悲しいですよね。
④出来る仕事が限られている
恒常的・定期的な就労は育休と認められないため、何曜日の〇時~〇時という働き方ができないのはもちろん、週次の定例会議に出たり毎週決まった時間に働くことはできません。
そうなるとできる仕事はかなり限られてしまいます。
部下の管理などのマネジメントも難しくなりますし、責任の大きい仕事も任されづらくなります。
せっかく働いていても、自分のやりたい仕事ができずかえってストレスになってしまうかもしれません。
半育休を取るのは難しい
ここまで説明してきた通り、半育休にはいくつも制約があります。
収入面を考えると少しでも働きたいところですが、会社に柔軟な働き方を認めてもらう必要があるため誰でも利用できる方法ではありません。
しかし、会社側が「一時的にでも働いてもらえるとありがたい!」と思っているのであれば、あなたと会社の双方にとってメリットのある働き方です。
最初から諦めるのではなく一度会社に相談してみる価値はあるでしょう。
ただし、育休中は育児が最優先です。
育児と仕事の両方が中途半端になってしまうのは避けないといけませんし、無理に働く必要はありません。
個人的には育休中は仕事のことは忘れて育児に専念することをおすすめします。
育休中から復帰に向けた準備をしっかりしておけば、スムーズに復職できるでしょう。
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